Ennis-Brown House 設計者:Frank Lloyd Wright

聾者の住宅で、どうしても一室空間がいいというときに、空間の面白みを増やすものの1つとして「段差」がある。
これ1つをとっても、結構重要であったりする。なぜか。

聾者は視覚に頼るため、人の動きがどう視界に入るかを考えなきゃいけない。
あからさまに視界に入るのも不快であろうし、全く人気がないのも不快になることがある。

写真はリビングルームを通路から目線の高さで撮影したものだ。ということは、リビングルームと通路には段差が設けられているのがわかる。通路を歩いているときは、人の動きにそれほど敏感ではない。一方で、リビングルームは落ち着くところなので、人の動きによっては不快になりうる。この関係を考えてみると、通路からハッキリとリビングルームが見えながらも、リビングルームからは通路に立つ人がちらっとしか見えないため、お互いにちょうどいい感じに視界の中に人が入っている。
視界、行動と段差の関係がうまく扱われていますね。

程よい感じになるときの高さなどの数値的条件はどれだけかということだが、基本的には気配を感じる程度であれば十分であろう。