竹の揺れを見てうとうとする。光の微妙な揺れを楽しむ。雨が降っているのを眺める。海の波の動きを目で追う。雲の動きをじーっと眺める。星がキラキラしているのを眺める。...

これらは、聾者としての僕の、自然の楽しみ方の一部です。
どれも「視覚」が関わっています。もちろん、海の匂いなどのように、他の感覚も関わっていますね。ないのは音だけです。

というのは前置きでして、本題に入ります。

多くある自然現象のうち、今回は雨について書きます。
雨というのは、雨量によって音も違うんだと思う。マンガでは、大雨では「ザーッ」という効果音が出ていますね。小雨では「ポトポト」でしょうか。住宅内にいることを前提として、聴者は、これらの音を聞いて初めて、降雨を認知するんだと思う。

一方、聾者は実際に外を見るまではわかりません。外を見るまではなかなか気付かないということは、例えば、洗濯物を外に干しているときなんかはショックを受けたりする。せっかく乾いてきたものが、降雨に気付かないことによって、また濡れてしまう。

そこで、嵌め殺しガラスを利用するなり空間構成を工夫するなりして、ガラスが濡れることで降雨をさりげなく認知するという方法があってもいい。それだけでなく、ガラスを流れる水模様を楽しむこともできる。さらに、雨上がりには、床面に照らされる光模様を見ることもできる。もちろん、環境デザイン(夏の日射など)や空間デザインなどを考慮しなきゃいけない。

自然とうまく付き合うというのは、聾者・難聴者にむけた住宅を考えるにあたっての大きな要素の1つになるかも知れません。