4月か5月に名古屋市の栄にある地下街の調査をしてきた。
修士論文のための調査だったのだけれど、今は全く違うテーマを扱っているために、データとかがパソコンの奥に眠っていた。もったいないから、調査をしていて思ったことを、「設備配置・選択のデザイン」という視点で書きます。

栄の地下街は昼間は結構人が多い。(写真・左) 天井高が低いので、歩いている自分の視界には前方からの人しか入らないようなものになる。だからか、人々はランプ(写真・右)の存在に気付いてなかったりする。実は、これは常に回転点灯しているのです。このランプが常に回転点灯しているのは出口を示すためですね。

実はこのランプに落とし穴があります。

夜8時頃を回ると段々と人の気配がなくなってきます。ランプの存在を知らなかった聾者・難聴者は、ランプが回転点灯していることで「何か異変があったのか」と思ってしまうのです。さらに、ランプの存在を知っている聾者・難聴者であっても、人々がいないので、人々を通じて異変を感じ取れない。聾者・難聴者は人々の様子を見ることで、異変を判断できることがあります。

これは、設備を配置さえすればよい、というわけではないということを示していますね。余談だけど、このランプは空間デザイン的にもあまりにひどい。

時間の流れを考え、デザインしていくこと。そうすると、設備配置・選択も“美しく”できるのではないだろうか。